舌痛の原因と治療法

痛みの強い炎症系症状

 

痛みの強い炎症系症状で比較的子供に多いのがウイルス感染症で、中でもヘルパンギーナは コクサッキー・ウイルスによるアフタ性咽頭炎と呼ばれており、一般的に1~4歳の幼小児に多くなっています。

 

症状はまず発熱から始まり、のどの痛みや食思不振、腹痛があります。これは口の奥の口蓋垂(いわゆるのどちんこ)付近に真水疱ができて、それがつぶれて潰瘍となるので強い痛みとなり、小さな子供の場合ではご飯を食べられなくなります。

 

治療は特別な対処をしなくても1週間程度で大抵は自然治癒します。又、重大な後遺症を起こすことも殆どないのですが、疼痛や発熱に対しては対症として薬を用いても構いません。

 

特に小さな子供では脱水状態になりやすいので、水分の補給に気を遣ってください。

 

猩紅熱は2~4日の潜伏期を経て発熱、咽頭痛、悪寒、悪心・嘔吐が顕れる症状の重い炎症です。猩紅熱の発症例は多いものではないのですが、A群溶血性連鎖球菌の感染によって引き起こされる急性の伝染病で、舌は舌乳頭や茸状乳頭が赤く腫れてまるでいちごのようになるので、苺状舌とも呼ばれます。

 

炎症がひどくなると、舌全体が腫れて痛みも強く、食べ物を飲み込むことも困難になり、更にひどい場合は呼吸困難の恐れさえあります。

 

猩紅熱は入院が必要で、溶連菌感染症の場合では長期の抗生物質の服用が不可欠です。血液検査をしながら治療をしていくので、自分の判断で勝手に薬を止めることは厳禁です。